平等院は1052年(永承7)に関白藤原頼通が、父道長より譲り受けた別荘を寺院としたものです。鳳凰堂(阿弥陀堂)と庭園は阿弥陀如来の西方極楽浄土を表わすと言われ、1994年(平成6)世界文化遺産に登録されました。堂内には仏師定朝による阿弥陀如来坐像が安置され、壁や扉には来迎の様子が描かれています。長押の上には阿弥陀如来に従う極彩色の菩薩が音楽を奏で、舞い踊り(雲中供養菩薩像)浄土そのものでした。 境内に設けられた平等院ミュージアム鳳翔館には、鳳凰堂の内部を再現した九品来迎図や国宝の鳳凰や梵鐘、雲中供養菩薩像26体などが収められています。鳳凰堂は十円玉や郵便切手などに使われ、人々の日常生活に溶け込んでいます。
(※写真提供:平等院)